ナチュラルチーズとは一体なに?

ナチュラルチーズとは一体なに?

皆さんはチーズといえば何を思い浮かべますか?

スーパーで売られている6Pチーズ? フィルムで包まれた食パン用のチーズ?
これらはプロセスチーズ、つまり「加工された(=プロセス)」チーズです。
一方、当店で扱っているものは全てナチュラルチーズです。

では一体、ナチュラルチーズとはどんなチーズなのでしょう?

1.ナチュラルチーズとは


ナチュラルチーズとは簡単に言えば「加工されていないチーズ」のことです。
日本で売られているチーズのほとんどが加工処理をされたプロセスチーズのため、区別するためにそう呼ばれています。

ちなみに欧米ではナチュラルチーズのことを単に「チーズ」と呼び、
加工されたチーズのことは「チーズフード」「チーズ製品」などと呼んで区別しています。

ナチュラルチーズは、生乳を乳酸菌やレンネットと呼ばれる凝乳酵素で固めたもの。
乳や乳酸菌の種類、加工方法、熟成方法などの違いで、生まれるチーズは様々です。

ヨーロッパではその土地ごとにチーズが作られ、世界には1000種類以上のチーズがあると言われています。

大きく分類するだけでも、
モッツァレラなどのフレッシュチーズ、青カビ入りのブルーチーズ、塩水で磨かれたウォッシュチーズ、ハードチーズなど種類は様々です。

では、皆さんが普段慣れ親しんでいるプロセスチーズは一体どういうものなのでしょう?

2.プロセスチーズとの違い


プロセスチーズは「加工されたチーズ」のこと。
製造時に乳化剤などを加えて加熱処理をし、再び成形されたものです。
この加工処理のおかげでチーズの品質は一定に保たれ、保存性を高めることが出来ます。
スーパーで買った6Pチーズが買うたびに味が違う、なんてことはありませんよね。
加熱することで乳酸菌は死滅するため、熟成が進むこともありません。

一方、ナチュラルチーズにそういった加工はありませんので、
乳酸菌や酵素の働きで自然と熟成が進みます。
この熟成こそがチーズの多様な味わいを生んでいるのです。

3.ナチュラルチーズのいいところ①:熟成で味わいが変わる


時間が経つごとに熟成が進み、味の変化が楽しめるナチュラルチーズ。
熟成が浅いうちはミルクの旨味が感じられますが、熟成が進むとチーズの個性が際立ってきます。
よりスパイシーになったり、キャラメルの様な味わいになったり、香りが強くなったりと、チーズによって変化は様々。

例えば、イタリアチーズの王様「パルミジャーノ・レッジャーノ」は、
熟成により旨味の結晶ができ、ジャリジャリとした食感を持つのが特徴です。

ナチュラルチーズのすごいところはこれだけではありません。

4.ナチュラルチーズのいいところ②:体に良い


健康のためにチーズを食べる方はどれくらいいらっしゃるでしょうか?

プロセスチーズもナチュラルチーズも、一部のミネラルを除いては栄養価にそう違いはないそうです。
では大きな違いは何でしょう? それは乳酸菌です。

乳酸菌には整腸作用やアンチエイジング、コレステロールの低下、免疫力の向上などの効果があります。
ヨーグルトや味噌、納豆などに含まれているのは良く知られていますが、
チーズにも乳酸菌が含まれています。

注意したいのは、生きた乳酸菌でなければお腹で働いてくれないということ。

プロセスチーズは加熱により乳酸菌が死滅しているとお話ししました。
一方、ナチュラルチーズには1gあたり1,000万から一億個の乳酸菌がいる と言われています。

チーズに期待できる健康効果はこれだけではありませんが、それはまた別の機会に。

ナチュラルチーズは味わいの変化を楽しむためにも、乳酸菌を生きたまま腸に届けるためにも、そのまま食べていただくのがおすすめです。

5.まとめ


ナチュラルチーズとプロセスチーズとの違い、お分かりいただけたでしょうか?

プロセスチーズは品質を一定に保つことが出来るため大量生産向きですが、
ナチュラルチーズは季節に応じた温度管理や菌や酵素の配合を行わなければなりません。
つまり、熟練の技と知識が必要だということ。
ヨーロッパ各地で様々なチーズが楽しめるのも、その土地の伝統と技が守られてきたからでしょう。

当店では伝統製法を守り抜いたヨーロッパのナチュラルチーズを取り揃えています。
プロセスチーズでは味わえない熟成チーズの美味しさを、皆様も是非一度味わってみてください。