とろ~りとろけるチーズの秘密

とろ~りとろけるチーズの秘密

今年の冬は十年に一度の最強寒波が訪れ、お家で過ごされる方も多いのでは無いでしょうか。
まだまだ寒い日が続く2月。
今回は、お家で楽しむ冬のグルメにぴったりのとろけるチーズについてお話ししましょう。

とろけるチーズの秘密

一般的にとろけるチーズといえば、一枚一枚フィルムで梱包されたスライスタイプを思い浮かべる方が多いかも知れません。
プロセスチーズには乳化剤という食品添加物が使用されています。
乳化剤とは「本来交じり合わないものを均質に交ぜ合わせる」ために、
市販のマーガリンやドレッシング、アイスクリームといった様々な食品に使われ、
プロセスチーズ作りにおいては、原料となる複数のチーズを混ぜ合わせ均質にするために使われています。
その際に「とろ〜り」の元となるタンパク質(ガゼイン)が分離してしまうため、加熱しても伸びないプロセスチーズが生まれます。
一方、とろけるチーズにはこの働きが弱い乳化剤を使用しているため、加熱すると多少はとろけてくれます。

もちもちとろけるナチュラルチーズ

当店で扱う無添加のナチュラルチーズにも、とろけるものととろけないものがあります。
乳化剤が含まれていないのにどうしてでしょう?
これにはチーズの作り方が関係しています。
とろけないチーズとして代表的なのが、乳酸菌など酸性のものでミルクを凝固させたチーズ。
リコッタやフェタがこれにあたります。
ミルクに含まれる「凝固するタンパク質」のことをガゼインと言いますが、ガゼインの粒子を繋ぐのがカルシウムイオン。
酸はこのカルシウムイオンを溶かし、ポロポロとした凝固したチーズが生まれます。
こうしたチーズは加熱するとかえって硬く引き締まってしまいます。
一方でレンネットという凝乳酵素を使ったチーズは、カルシウムイオンが溶けることなく残っています。
熱で脂肪が融解するとガゼインの力が弱まり、とろーりとろけるチーズになるのです。
モッツァレラやラクレット、その他スイス産チーズなどは、水分も含まれている分大変よくとろけます。

ちなみに、熟成し乳酸発酵が進んだチーズはあまりとろけません。
代表的なパルミジャーノ・レッジャーノは、水分も少なく熟成期間も長いため、加熱向きのチーズではなく、香りづけのトッピングとして使われています。

おわりに


冬の食卓に並ぶと嬉しい、とろけるチーズ。
当店ではバリエーション豊かなとろけるチーズを取り揃えております。
ミルクの味わいを楽しめるエメンタールはお子様にも。
ミスティックヴァリーやロマンティックレイクはお酒にぴったりの大人味。
定番の本番ラクレットチーズもご自宅で楽しめます。
食品添加物なしのナチュラルチーズで、冬のグルメをお楽しみください。


  • https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/shokuhin/shokuten/shokuten5.html  東京都福祉保健局「食品衛生の窓」
  • https://cookswisdom.com/cheesemelting/#toc2 「 ~クックソフィ~ 料理のまとめ「世界編」アメリカ西海岸発 」
  • https://www.meg-snow.com/cheeseclub/magazine/article/1903_melty.html 雪印メグミルク 「-チーズクラブ- Cheese Club-チーズマガジン- Magazineチーズがとろける秘密」