アルプスの恵みとスイスチーズ
当店が取り扱うヨーロッパ直送のこだわりナチュラルチーズ。
今回取り上げる国は美しいアルプスの山々に囲まれたスイスです。
スイスチーズと言えば日本でもお馴染みのラクレット、穴あきチーズのエメンタールなどが有名ですね。
アニメ「アルプスの少女ハイジ」に出てくる、とろ~りとろけるチーズトーストに憧れを抱いている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実際にスイスチーズは加熱するともっちりとした食感になり、「そのまま食べて良し、加熱して味わうも良し」の万能チーズと言えます。
ですがスイスチーズの魅力はそれだけに留まりません。
アルプスという雄大な自然が育むミルクは一級品。
そして、スイスの人々がチーズにかけるこだわり、その品質の高さは、ヨーロッパ随一です。
アルプスと牛との関係
スイスでの酪農は世界で最も「持続可能」なものと言えるでしょう。
国土の3分の2が山岳地帯のスイスでは、放牧された牛たちが草を食むお陰で山々は美しく保たれています。
人々が山岳地帯に住むことが出来るのも牛たちによるメンテナンスのお陰。
また牛たちは多くの雇用と経済的な恩恵をもたらし、乳業はスイスでも重要な産業となっています。
耕地の80%は畑作に向かないというスイスの土地。それらを経済的に活用するために、牛たちの存在は不可欠です。
牛舎で一生を終える牛たちとは違い、スイスの牛たちはアルプスに自生する牧草と雪解け水で育ちます。
牧草地や飼料の品質、動物保護を徹底した飼育が出来ているかなど、定期的に検査が入り、 国を挙げて農産物の品質を高く維持しようという意識が伺えます。
全ての乳牛には名前が付けられているというのですから、それだけで愛情深く飼育されているのが伝わるのではないでしょうか。
スイスの牛乳が「白い金」と呼ばれるのも頷けます。
無添加を追求するスイスチーズ
スイスでは生産された牛乳の半分ほどがチーズに加工されるというチーズ大国。2017年には約189,000 tのチーズが生産されました。
ミルクの品質は前述した通りですが、特筆すべきなのは無添加、自然由来をとことん追求したチーズ作りです。
スイスのチーズ業界は他のEU諸国との差別化を図るため、2002年に国産チーズにより厳格な規定を課し、多くのチーズ職人たちがそれに賛同しました。
目指すのは人工着色料や抗生物質を使用しない、自然で無添加のチーズ作りです。フレッシュチーズや季節特産品などを除くほとんどのチーズが対象となりました。
凝乳するためのレンネットや乳酸菌も自然由来。余分なものは一切加えない、高品質なミルクと食塩で作られた、”天然の”チーズと言えるでしょう。
また、牛乳やチーズ作り同様、チーズ職人に求められる技術も高いのがスイス。
マイスター(徒弟)制度で伝承された技術は今も受け継がれ、スイスで生産されるチーズの3分の2ほどがチーズマイスターの技能を以ってつくられています。
それに加えて、スイス独自のAOP«Appellation d’Origine Protégée»(保護生産地証明)を冠したチーズは、加工から熟成までを一貫して同地域で行ったもので、新鮮で高品質な生乳と厳格な基準で守られた伝統製法をもとに作られています。
当店ではエメンタールAOP、テテ・ド・モワンAOPの取り扱いがありますので、是非一度ご賞味ください。
自然の恵みを味わうチーズ
アルプスの山々の恵みを、なるべく手を加えずに自然なまま味わう。
スイスの人々の乳業やチーズに対する向き合い方には、自然への敬意すら感じられます。
遠く離れた日本でスイスの新鮮なミルクを味わうことは出来ませんが、是非代わりにスイスチーズを召し上がってみてください。
甘味たっぷりのミルク本来の美味しさが感じていただけるのではないかと思います。
ここまでお読み下さった皆様、ありがとうございました。
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