ゴーダチーズの熟成と美味しさの関係
ゴーダチーズの大きな魅力は、熟成によって味わいが変化することにあります。熟成期間によって固さや風味が異なるゴーダチーズは、熟成のプロセスで独特の深みとコクを兼ね備えたチーズへと変貌を遂げます。
ゴーダチーズの熟成過程で何が起こっているのでしょうか。そして熟成とゴーダチーズの美味しさにはどのような関係があるのでしょう。ここでは、ゴーダチーズの熟成の仕組みと熟成期間の違いが味わいに与える影響について解説します。
ゴーダチーズの製法
ゴーダチーズは原料の生乳にレンネットを加え、カードを切って乳清を抜き、チーズホイールを形成した後、塩水に漬け込みます。この時点でまだ水分が多く柔らかい状態です。
次に一定の温度・湿度を保った熟成室で熟成が始まります。表皮がロウやフィルムでコーティングされることで、お馴染みの黄色い見た目になります。
熟成の初期段階
熟成を開始してから1ヶ月程度の初期段階では、チーズ内部の糖分や乳糖が乳酸菌によって分解されて酸味が増します。同時に塩分がチーズ内部に浸透していきます。
この段階のチーズはまだ柔らかく、みずみずしさとミルキーな味わいが特徴です。この時期に出荷される「若ゴーダ」はスライスしてサンドイッチの具材などにするのがおすすめです。
熟成中期の変化
10ヶ月を超え中期の熟成段階に入ると、チーズ内部のたんぱく質が分解されてコクとうまみが増します。
乳酸菌により内側から熟成がが進み、チーズの水分が抜けて硬さも増します。熟成室の温度と湿度によって熟成のスピードは変化します。
この時期のチーズにはコクと芳醇さが生まれ、風味も複雑さを増してきます。
長期熟成で味わいが深化
長期の熟成段階では、うまみとコクが一層増幅されて濃厚な味わいになります。一方で、水分が失われてチーズはほろほろと崩れやすくなります。
熟成が1年を超えると風味が蒸留されたような強いコクと深みが感じられる濃厚なチーズへと変貌します。時にはクリスタルのような白い旨味成分アミノ酸の結晶も現れ、複雑な味のバランスが楽しめます。
まとめ
ゴーダチーズの熟成段階による味わいの変化は大きく、熟成こそがゴーダチーズの魅力の核心といえるでしょう。美味しいゴーダチーズを楽しむには、熟成期間と味わいの特徴を理解することが欠かせません。
アルティジャーノチーズでは、熟成段階の異なる4種類のゴーダチーズを取り揃えています。熟成の奥深さを感じていただくには、やはり実際に食べ比べてみていただくのがおすすめです。
ぜひ店頭でゴーダチーズの熟成の奥深さをお楽しみください。