ナチュラルチーズは健康にいい!
脂質や塩分が高く、ジャンクなイメージを持たれがちなチーズ。
ですがチーズには実は健康的なメリットがたくさんあるのを、皆さんはご存じでしょうか?
どのくらい食べたらいい?
その前に、1日に推奨される乳製品摂取量のお話から始めましょう。
食べ過ぎると毒になるのはどんな食べ物でも同じです。
農林水産省が 作成した「6つの基礎食品群」によれば、チーズは第2群。
カルシウムの供給源として、また、良質なたんぱく質、ビタミンB2などの供給源としての役割があります。
1日に推奨されている第2群は牛乳に置き換えると200ml、これをチーズに換算すると20~30g程度です。
6Pチーズ2個くらい、とお伝えすると分かりやすいかもしれません。
とはいえこれはあくまで平均的な1日分の分量目安。
1日もしくは1食のバランスが整わなくても、気に病むことはありません。
1週間単位など、一定期間で食事のバランスをチェックしましょう。
さて、グルメと毎日の健康が両立するのは、ナチュラルチーズの素晴らしいところ。美味しいものを食べて、健康的になれるとは一石二鳥です。
更に殺菌加熱していないナチュラルチーズだからこそ、優れた点もあります。
腸内環境を整える乳酸菌
生きた乳酸菌が様々な味わいを生み出すナチュラルチーズ。
この乳酸菌のお陰で期待できるのがプロバイオティクス効果です。
プロバイオティクス効果とは、腸内フローラ(=腸内環境)のバランスを改善し、体本来の力を高めて病気を予防するというもの。
ヨーグルトやキムチ、味噌や納豆などの発酵食品に含まれる乳酸菌は、腸内で善玉菌として働き、お腹の調子を悪くする悪玉菌を抑えます。
腸内の環境が改善されることで、便秘や下痢が解消されるだけではなく、感染症予防やアレルギー抑制効果にもつながります。
最近は腸内フローラを整える特定保健用食品などもありますが、普段口にする自然な食品で腸内環境を整えられるといいですよね。
骨粗しょう症を防ぐカルシウム
日本人に不足しがちな栄養素・カルシウム。
日本での骨粗しょう症患者数は約1280万人と言われています。
特に女性は男性の3倍以上、50歳以上の女性の3人に1人は骨粗しょう症になるというのですから、気を付けていきたいところです。
ナチュラルチーズはカルシウムを摂取するうえでもおすすめの食べ物です。
というのも、チーズは牛乳を凝縮して作られた食べ物。
1食当たりのカルシウム量が他の食品と比較しても多いと言われています。
例えばアジの干物1匹が60mgのカルシウムを有しているとすると、チーズは1食30gに184mgものカルシウムが含まれています。
また、乳製品のカルシウムの吸収率は、魚類(約30%)や野菜類(約19%)に比べて約40%と高く、
チーズは手軽にカルシウムが摂取できる食品だと言えます。
バルミジャーノ・レッジャーノはナチュラルチーズの中でもカルシウムが多めです。
チーズを食べるときは、カルシウムの吸収を助けるビタミンDも積極的に摂りましょう。
体の機能を保つビタミン
意外かも知れませんが、ナチュラルチーズにはビタミンも豊富です。
ビタミンCを除けばほぼ主要なビタミンが含まれるチーズ。
種類に応じて含有量は多少変わるものの、大体のナチュラルチーズはビタミンB9とビタミンA、ビタミンB2を多く含んでいます。
ビタミンB9は貧血、口内炎の予防によいとされるほか、病気に対する抵抗力を高めます。
ビタミンAは、皮膚や粘膜を守り、視力の維持や免疫力を高め、アンチエイジングに。 ビタミンB2は、体内の脂肪を分解し燃焼させ、身体の成長や疲労の回復に役立ちます。
ビタミンは、体の機能を正常に保つために必要なものですが、体内ではほとんど生成できないため、積極的に摂っていきましょう。
体をつくる良質なたんぱく質
チーズは「白い肉」と呼ばれるほど、たんぱく質を含んでいます。
25~30%を占める主成分です。
たんぱく質は筋肉・細胞・血液などをつくる重要な栄養素。
不足すると成長を阻害したり、体力や免疫機能の低下を引き起こします。
そもそも、たんぱく質はアミノ酸というものがつながって出来たもの。
その中でも必須アミノ酸と呼ばれるものは、体内で生成出来ないため食品から摂る必要があります。
ナチュラルチーズは 8種類ある必須アミノ酸を全て含んだとても優秀な食品。
更に熟成によってたんぱく質が小さな分子になるため、消化吸収しやすいと言われています。
当店でも取り扱いのあるゴーダやエメンタールには、たんぱく質が比較的多く含まれています。
おわりに
ナチュラルチーズの持つパワーを感じていただけましたか?
今回ご紹介した栄養素以外にも、カルシウム以外のミネラルや脂肪といった、日々の生活に欠かせない栄養素がチーズには含まれています。
また、糖質が少ないのも嬉しいポイント。
足りないものはビタミンCと食物繊維だけですので、果物や野菜などで補いましょう。
もちろん、塩分や脂質も含まれていますから、美味しいからと言って食べ過ぎにはご注意を。
育ち盛りのお子さんや妊婦さん、高齢者の方々への栄養補給に、チーズを取り入れてみてはいかがでしょうか。